全表装
掛軸表装
書や絵画を紙や布で裏打ちをして補強し、それらにふさわしい伝統技術を要し装飾を施して掛軸に仕立て壁に掛けるものを表具あるいは表装といいます。
あと、その表装に合わせた下軸に巻き付けて全体を小さくし保存しやすい形状にすることです。収納場所に場所を取られず、季節や行事などに合わせ変えて楽しむものです。
絵画・書画などの修復
絵画・書画などの修復とは古い掛け軸や襖絵など和紙に描かれた作品の修復の一つです。 紙が破れているところを繕ったり、裏打ちといって紙の裏側に別の紙を貼って補強したりということを行います。 破損している部分に本来は絵が描かれていたという場合、日本の修復ではそこに色を挿したりはしないのが普通です。
「修復は、芸術作品を未来へと伝達することを目的として、芸術作品の物理的実体と、対極をなす美的および歴史的な二面性において芸術作品を認識する方法論的な瞬間を成り立たせる。」 チェーザレ・ブランディ(Cesare Brandi)というイタリア人の言葉です。
屏風・襖などの障壁画などの修復
本物の屏風やや和額や障壁画や襖や組子から出来ているものの下地は、」骨縛・骨隠し・胴張・蓑掛・蓑縛り・耳すき・袋張り・浮縛りなど何重も和紙を重ね出来ています。
一番表に絵画や書画などを張ります。
巻軸
巻物は掛け軸より古くから作られておりました、またの呼び名を横巻、巻軸、巻子と言う、 奈良時代の書物のほとんどは巻物となっていたようです。仏教でも経巻は経典の代表的な仕様です。文章や書物や絵巻などもあります。
襖張替
向陽堂の襖張替は、下張りを三回いたしております。中が骨組みの襖は、銅張や蓑がけや蓑縛りなどの下地の上から、ベニヤ板の板戸の場合はベニヤ板の上に、一度目は浮紙を貼り、二度目は浮紙を縦に張り、三度目は浮紙で浮縛りをして上紙を張っていきます。(★だから、下地からの灰汁などは出ません★作業時間も長くかかります・約二週間ぐらい)
★上張りの紙が高級な和紙や本正絹などの場合には下張りの紙も上質なものを使います、更に長持ちし上品な襖に仕上げます。
障子張替
障子張替をご家庭でしているのはいいですが、気を付けてほしいことがあります。
水での洗いは、木材の糊のついている部分だけの紙だけを濡らし、他の紙や木材はなるべく濡らさないように水で濡らし、紙を剝がし、その直後、雑巾などで水を浸し固く絞り拭きます(下地の木材はなるべく優しく拭きましょう)。雑巾などで拭くときは、周りから全ての障子やガラスなどを拭きます(拭き残しがあると、障子紙を張るときに汚れます)。
その後乾燥に一晩から二晩乾燥させ、正麩糊で張ります、その後糊が乾燥してから、霧吹きで濡らします。(手漉きの障子紙は濡らしてから張り上げます)
乾燥したら終わりです。
現在の価格について。
最近表具全般に使う材料(掛軸の裂地や裏打ちの紙や材料や襖の上張りの紙や下地の紙など)の需要が減り、価格が日に日に物凄く高くなっています。高くなってしまったのは仕方がないのかもしれませんが?、材料が生産中止の品物もあります。、
向陽道では在庫の材料と色々な業者や同業者などからの仕入れを行ってカバーしています。